社内ワークショップが機能するための設計の条件
執筆: Parse Ziggurat —
問いの順序が、議論の質を決める
ワークショップを終えた後、「いい話し合いができた気がするが、何も変わっていない」という経験は珍しくありません。問題は参加者の質でも、ファシリテーターの技術でもなく、多くの場合は問いの設計にあります。
機能するワークショップと機能しないワークショップの違い
機能しないワークショップに共通するのは、最初の問いが抽象的すぎることです。「理想の組織とは」「私たちの強みは何か」という問いは、答えが出ても次の行動につながりにくい。答えが抽象的になるからです。
機能するワークショップは、最初に「現状の事実」を確認する問いから始まります。事実を共有することで、参加者の認識の差が明らかになります。その差を埋めることが、議論の最初の仕事です。
問いの三段階
設計の基本は、問いを三段階に分けることです。第一段階は現状の確認、第二段階は問題の構造の整理、第三段階は選択肢の検討です。この順序を守ることで、議論が具体的な行動の検討に着地しやすくなります。
よくある失敗は、第一段階を省いて第三段階から始めることです。現状の認識が揃っていない状態で選択肢を議論すると、参加者がそれぞれ異なる前提で話すことになります。
事前準備に時間をかける理由
当日の二時間より、事前の設計の三時間の方が重要です。問いの順序、各問いにかける時間の配分、参加者の組み合わせ、場の物理的な設定。これらを事前に丁寧に設計することで、当日の議論の質が変わります。
事前の打ち合わせでは、「このワークショップが終わった後、参加者に何を持ち帰ってほしいか」を依頼者と一緒に確認します。この問いに答えられない場合は、ワークショップを開催するタイミングではないことが多いです。
ワークショップは手段であって、目的ではありません。何のために開催するかが明確でないまま始めると、参加者の時間を使うだけになります。設計の前に、目的を確認することが最初の仕事です。